祈り、語り続けるわたしたち教会   菊地るみ子

わたしは、先月宮城県松島で行われた全国教役者会研修会に、教会から送り出していただきました。全体研修や分科会では大変良い学びと交わりの時が与えられ感謝しています。

全体テーマは「教会形成と災害~東北・松島で考える」です。

加藤誠牧師は、全体研修の「教会形成と災害」を担当され、神戸教会で牧師をしていた時に起きた阪神淡路大震災の経験から、震災で見えてきたこと、地域、また教会の教派、宗派を超えて起こされた協働の出来事、加藤牧師ご自身や教会が問われたことを話してくださいました。その中で、大井教会の「祈りの絆」夕礼拝の取り組みと毎水曜日祈祷会で配布される「祈りましょう」も紹介されました。

もう一つの全体研修は、野中宏樹牧師(鳥栖教会)による「もう原発は手放しましょう」でした。未だあまりにも重い事柄ゆえに、安易には語れない内容です。

わたしは、神ご自身が造られた人間、命あるものすべてを愛し続け、人間の姿を憐れみ続けておられることをずっしりと味わったのです。

「憐れんでください。神よ、わたしを憐れんでください。わたしの魂はあなたを避けどころとし、災いの過ぎ去るまであなたの翼の陰を避けどころとします。」(詩編57・1)

受難節(レント)、主の十字架の苦難と死を通して救いを完成してくださった恵みの出来事を覚えます。また自分のパラダイム(ある時代のものの見方・考え方を支配する認識の枠組み)に向き合うときとも言えるでしょう。聖書に照らし合わせて手放すべきこと、新しくされることをいただきたい。「福音」の価値や喜びを伝える役割を、わたしたち一人ひとり教会は担い続けますと。

黙想の日々の中で神のことばと声を聴き、レントを過ごしたいと思うのです。