「墓の石は取り除かれた!」。墓の石は人間の力では動かしえない現実を象徴しています。その墓の石を「神が」動かし取り除かれた。ここにイースターの希望のメッセージがあります。
例えば、死の前に私たちは無力です。また強い権力、武器を持つ者を前に人は無力です。排除され消されるか、屈服させられて言いなりになるか。それが私たちの現実です。その現実の中でイエスは権力者に消されました。神の愛を説くイエスは邪魔だったからです。けれども、イエスを墓の中に閉じ込めた石を「神が」取り除かれた。殺されたイエスを探しても無駄だ。イエスは今も生きて働いておられる! この希望がイースターの朝、告げ知らされたのです。
あるテレビドラマで、金の力で人の心を操り、弱い者を踏みにじってきたボスに、最後の最後で反旗を翻した男がいました。その男にボスは尋ねます。「俺は金の力でこの国を変えようと思った。お前はこれから何をするつもりだ?」。男は答えます。「シェルターをつくって家族に捨てられた子どもたちを救う」。「ちいせえなぁ。そんなんじゃ変えられねえよ」。「変えられるよ。よーく分かった。でかいこと言って金や権力に縛られた連中より、小さな家族を必死に守ってる奴の方が強い。俺はそういう強い仲間を増やして、この世界を変えてやるよ!」。
「神が」墓の石を動かし、この世界で踏みにじられている小さな一人ひとりを救う。墓の中から起こして立ち上がらせる。その神の愛の復活の力を受け取っていく時、世界は変わる。一人ひとりが神の国に向けて変えられていく。このイースターの希望のメッセージを大切に受けていきたいのです。