かなめ石はキリスト   加藤 誠

本日午後の定期総会Ⅱで新礼拝堂建築委員会の提案が審議されます。新礼拝堂建築委員が選任されて約二年。毎月一回の会合を継続的に重ねてきた委員たちの忍耐強い働きにまず感謝をしたいのです。大井教会の建築の歴史、キリスト教の礼拝の歴史や礼拝堂建築の意味を学び、さらに耐震工事の様々な可能性を検討し、新礼拝堂のコンセプト案作成などに取り組んできました。一方で、教会としては初めて具体案を前に協議を始めるわけですから、これから教会全体で課題を共有するためには相当な時間を要するでしょう。疑問に思うことは率直に言葉にしながら、今回の提案に至った委員会の思いを聴き取り、新礼拝堂建築に向かう祈りを皆で共有していきたいのです。

 

新礼拝堂建築の動機が「耐震補強」だけなら、現建物の補強が一番簡便で経済的負担も少ないのかもしれません。けれども、建築を考えるということは、わたしたちが「これからどのような教会づくりを目指すのか」というテーマをしっかり語りあう絶好のチャンスです。十年後、二十年後、どのような人々が集い合い、一緒に礼拝をささげている大井教会を夢見るのか。「これからの教会」を一人ひとりが思い描き、「主よ、あなたの御心を教えてください。あなたの御旨がなりますように」と祈りを合わせていきたいと願います。

 

「そのかなめ石はキリスト・イエスご自身です」(エフェソ2・20)。

この「かなめ石」とは、家屋建築の際の「起工点」であり「最も重要な土台」です。わたしたちの新礼拝堂建築が、キリストによって起こされ、キリストで完成される働きとなるように祈っていきましょう。