インド「プリ子どもの家」は、一九八六年から日本バプテスト女性連合(当時婦人連合)推進の世界バプテスト祈祷週間献金による支援先の一つとなりました。
小林洋一先生(現西南学院大学名誉教授)は、友人であるS・K・モハンティー先生から、インドの貧困層の子どもたちのために全寮制の「子どもの家」を設立したこと、また運営の窮状について知らされ、それが婦人連合に伝えられました。婦人連合では現地の訪問を経て総会で支援を決議し、その後三十年間継続しました。その間に交流活動やフィールド伝道などの協働の恵みにあずかりました。
子どもたちは「子どもの家」で衣食住が整えられ、安心して学校に通いました。日曜日には教会に集い、毎朝の礼拝では日本のことを身近におぼえて祈り、多くの愛に包まれて三百九人が育っていきましたが、二〇一六年に突然政府から全寮制閉鎖を命じられました。祈りは続けられ、二〇一七年からは三歳から六歳児を対象に、通学制のプリキンダーガルテンスクールとして新たにスタートすることができ、その働きのために世界祈祷週間献金も用いられています。
インドの貧困層の人々の生活環境は厳しく、勉強の機会も奪われてしまう子どもたちに学ぶ機会を与えたいとのモハンティー先生の祈りと行動は、教育に関心のなかった親の心を動かして、現在は五十名が通っています。
最近もインドでは宗教弾圧などでの規制が突然行われ、社会の状況はキリスト者に厳しくなっています。神さまの愛を分かち合い、子どもたちを支える働きが守られますように祈りが求められています。