巻頭言「見よ、わたしは新しい事をなす 加藤 誠」

新設された「池上通り玄関」前の掲示板を道行く人たちがのぞき込んでいく。先日は親子らしい二人連れの方が長い間掲示板の前に立っておられたので、教会事務の柴田さんが出て行くと「ここに教会があったんですね」と言われたとか。分散礼拝が始まり、はじめて礼拝に来られた方も起こされている。

先週の執行委員会では教会学校再開のことが熱く語り合われた。幼稚園科は今日から園児たちを二グループの分散で受けていくが、できるだけ早く保護者の方々をまた礼拝に招きたいと祈り願っている。コロナがまだ続く中で、教会学校、第一礼拝をどう考えていくのか。「他のだれか」ではなく、教会員一人ひとりが「我がこと」として皆でしっかり話し合っていきたい。

また執行委員会では週報の「兄・姉表記」「男女別集計」を止め、慶弔のときのみ「さん」付にすることを話し合った。LGBTQ一人ひとりの存在を主イエスならどう大切に受け止められるだろうかを思い巡らし、これまでの習慣を変えることになる。

「見よ、わたしは新しい事をなす。やがてそれは起こる」(イザヤ43・19)。

新礼拝堂の入り口に、旧礼拝堂の入り口に掲げられていた大谷松枝先生揮毫の書を掲げた。歴史を重ねた書でありながら白い壁に金色の縁が映えて、まるでこの建物のために書かれたもののように、字が活き活きと迫って来る。

この御言葉が語るとおり、これまでも大井教会の上に豊かな恵みと憐れみの御業を起こされてきた主が、この新しい建物を通してどのような御業を起こされるのか。主の起こされる「新しい出来事」を喜び、受けていくために、私たち自身が主イエスの福音によって新しくされ続けていきたいと願う。