1931年伝道開始、日本バプテスト連盟に加盟するプロテスタント教会です

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巻頭言「神であることを捨てる奇跡」加藤 誠

 主イエスが都エルサレムに入城された時、人々は「ホサナ!主の名によって来られる方に祝福があるように!」と大歓迎しました。人々は主イエスがガリラヤで行った奇跡をここでも見せてもらえることを期待したのでしょう。

 しかし、主イエスは盲人バルティマイの癒しを最後に、都エルサレムでは人々の前で奇跡を行うことをいっさい封印されます(弟子たちだけの前でイチジクの木を枯らす奇跡を示したのみ)。それどころかご自分に不利な証言が次々に示されても一切弁明しようとせず、ただただ黙って、不当な死刑判決を受けていかれました。

 主イエスの力をもってすれば、奇跡的な力や優れた弁論をもってご自身の正当性をいくらでも証明することができたはずなのに、敢えて沈黙を貫かれたのでした。

 

 どうしてなのか。

 主イエスにとっては「神の愛を伝えること」が第一義であったからです。

 別の言い方をすれば、主イエスはご自身が生きる意味を「神の愛を伝えること」という一点だけに焦点をあてておられたからです。

 主イエスは、人々が奇跡という力ある業に熱狂し、自分たちに都合よい奇跡だけを求めて、結果として「自分たちの欲望を叶えてくれる神を信じる信仰」に傾いていく危険をよくご存じでした。

 それゆえ主イエスは「人間の罪を受け尽くす神の真実の愛を信じる信仰」に導く道を選ばれたのでした。そして十字架において「神の子が神であることを捨てる奇跡」が示されたのです。

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