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あけぼの幼稚園
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巻頭言「天にかかる梯子 ~創世記⑥~」加藤 誠

 創世記に登場する人たちは、みんないろいろ「やらかして」、人間の「悪の原型」を見せてくれています。そういう意味で、創世記は昔のお話ではありません。今の私たちの物語です。

 創世記二八章は、人類初の「なりすまし詐欺」を働き、家を追われたヤコブの話。ヤコブは双子の兄エサウに「なりすまし」て、兄が父から受けるはずの祝福をだまし取り、兄の逆鱗に触れて家を出ます。

 が、ヤコブは家の周りの家事が好きな内向的な性格であり、荒れ野の一人旅に慣れていません。日が落ちた荒れ野で石を枕に野宿しながら、ヤコブの心は不安と恐れでいっぱいだったことでしょう。しかし、彼は天にかかる梯子を神の御使いたちが上り下りする夢を通して神の語りかけを聴きます。

 「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る」(創世記2815)。

 聖書を読む限り、エサウは粗野なところがあるものの好人物で、ヤコブはずる賢く他人を出し抜くような男。しかし神はヤコブを選ばれてイスラエル民族の父祖にしていくのですから不思議です。

 家を出たヤコブの「敗走の旅」を、主なる神は「信仰の旅」に変えていかれます。兄を「だました」男が、こんどは「だまされる」経験を重ねる中で、自分の罪と向かい合い、神の祝福と恵み大切さを教えられていきます。弱さを抱えた私たちと共に歩んでくださる神の恵みは、私たちをほんとうの強さに導いていくのです。

 「天にかかる梯子」をもって、今日も私たちをご自身の祝福に招き入れてくださる神の語りかけを聴いていきたいのです。

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