巻頭言「会衆賛美は共同奉仕」菊地 るみ子

今年一月十七日、三階チャペルのハモンドオルガンは次の活躍の場へと旅立ちました。このハモンドオルガン(フルペダルオルガン)は一九五十年から六十年代にアメリカで製作され、ラブレス宣教師(当時関東プレインズ教会宣教師)が友人である大谷レニー先生に大井教会で使うようにと、一九七五年、無料で譲渡してくださったものです。教会はその時、ハモンド社製スピーカーを購入し、旧礼拝堂で約二五年、三階チャペルで約二五年、多くのオルガニストと共に私たちの礼拝を支えたのです。コロナ禍も私はオルガンを鳴らし、オイルを注してきましたが、とうとう一昨年、音が出なくなり、メンテナンス担当の方も亡くなられ、音楽委員会で検討した結果、大切に扱ってくださる業者と出会い、泣く泣く手放すことになりました。

 会衆賛美はバプテスト教会の礼拝の中心であり、教会形成に不可欠です。

 大井教会は、早くから大谷レニー先生の指導により会衆賛美の重要性を理解し、会衆による賛美がこんにちでも大切に捧げられていることは感謝です。

 また、会衆賛美を支える楽器と指揮の存在と働きも、礼拝祝福につながっていると言えます。現在のアーレンオルガン、大谷恵護先生・大谷レニー先生寄贈のピアノが設置されて、音量、音色とも充実し、会衆賛美が益々豊かになりました。そして会衆、指揮者、オルガニスト、ピアニストも同時に成長に与っているのです。私たち会衆は指揮者のリードのもと、楽器、聖歌隊の音に合わせて賛美歌を歌います。これらの共同作業と奉仕によって礼拝の緊張や神さまへの感謝、祈り、喜び、信仰告白、復活のイエス・キリスト賛美と奉仕が一つにされ、大井教会の礼拝が宝物になっていきます。

 今後もこの共同作業・奉仕に祈りと期待を持ち、喜んで参加し、音楽奉仕者育成、感謝、成長を祈る。そんな教会でありたいと切に願っています。