巻頭言「リコンストラクション  ~かなめ石はキリスト~ 加藤  誠」

 本日開催予定の二〇二二年度定期総会Ⅰにおいて、執行委員会で話し合われた新年度のテーマ「再構築(リコンストラクション)~希望は欺かない~」(聖句第一コリント3・9)が提案される。新しい礼拝堂をいただいて、私たちも主イエスにより「新たに建て直されていきたい」という祈りがそこにある。

 その場合、わたしたちは「どのように」建て直されていきたいと祈るのだろうか。エフェソの信徒の手紙は語る。「実にキリストはわたしたちの平和である。二つのものを一つにし、敵意という隔ての壁を取り壊し、一人の新しい人に造り上げて平和を実現される」(2・14~15)と。そこに示されている「キリストの平和による新しい人」とはどういう存在なのだろうか。

 今年の受難週は礼拝堂を朝と夕に祈りのために開放したが、イースターの日、ある方が自らの心のうちを語ってくださり、実は大きな不安と恐れを抱えながら礼拝堂に祈りに来ていたことを知った。主イエスにより教会に集められている私たちは「信仰に確信があるから」集っているというより、むしろ「神さま、あなたの愛が見えません」「あなたの声が聞こえません」と、「分からない/信じきれない」から招かれている者たちではないか。その私たちの真ん中に復活の主イエスは立って「平和」を宣言される。「大丈夫、わたしがここに生きている。わたしが生きているから、あなたがたも生きる!」と。

 社会の中に、また教会の中にも、私たちは様々な考え方の違いによる「衝突」や「隔ての壁」を抱えている者たちであるけれど、その一人ひとりがこの「キリストの平和」の宣言を受け取るところから、違いの中にこそ働きたもう主の恵みを感謝してお互いを受け止め合い、祈り合い、共に主を賛美する「新しい人」としての交わりに導かれていきたいと願う。