創立七十二周年を迎えるあけぼの幼稚園。その命名の由来は「詩編一〇八・三」から来ています。時代の流れの中でニーズの多様化に応えながらも創立以来、教会附属の幼稚園であり続け、日曜礼拝を保育日としてきました。同時に保護者教育の大切さを掲げ、第一礼拝、バイブルクラス、コーラスを行ってきましたが、その一つひとつが教会員や卒業生保護者によって支えられていることは今日も変わりません。新型コロナ感染拡大によって主日礼拝同様、バイブル、コーラスは休まざるを得ない状況となりましたが、多くの教会員や卒業生から「再開を祈って待っています」との励ましをいただける事、又ここ数年の少子化で幼稚園存立が困難といわれる中にあっても入園志願者が多く、園児数が満たされていることは神さまの守りと恵に他なりません。
第一回卒業記念に植えられた三本の桜の木。園庭整備に伴い樹木医に診断してもらった結果、園庭内の斜めに伸びている桜の幹を、新しく生えてきている若枝だけ残して切ることになりました。「このままでは数年で桜の木は終わりになります。しかし太い幹を切ることによって元気な根っ子が、また次の七十年に向かって新しい幹を育てていくのです。」とのこと。姿は変わっても終わりではなく、確実に次の時代に向かって創立時の生命を繋いでいくのだと知らされます。幼稚園も「神を敬い、愛と正義と平和を求める人材の育成」を第一の目的として変わることなく歩み続けられるよう主に祈りたいと思います。
まもなく新礼拝堂も竣工。園庭から見上げていた十字架と鐘つき塔が消え、寂しさを覚えていた心に、「園庭の遊具に登ると十字架がみえるよ」という園児からの声が響きました。確かに‼ 白く輝く新礼拝堂の上に聳える十字架を仰ぎながら、過去を切り離すのではなく、新礼拝堂に教会九十年の歴史を繋ぎながら、附属幼稚園としての使命を益々果たしていきたいと心から願い祈ります。