「新しい人」に造り上げられ   加藤 誠

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(ヨハネ福音書3・16)。

先週のペンテコステ礼拝では、「小さな聖書」と呼ばれ「この一句に聖書の福音が言い表されている」というヨハネ3章16節の聖句が9ヶ国語で朗読されました。大井教会に、日本語以外の母国語をもつ人々や外国語に親しんでいる人々がこれだけたくさん与えられている恵みの大きさを覚えます。

「あなたがたは地の果てに至るまで、わたしの証人となる」という復活の主イエスのビジョンと祈りがそのまま大井教会にも向けられていることを思う時、近い将来、さらに多くの母国語に持つ人々が集う教会とされていくことを強く願います。これからの日本は、特にアジアの方々との関係を深めていかなければ成り立ちません。日本社会の中でさまざまな仕事に就く外国の人々がイエス・キリストの信仰で一緒に生きる場として「この大井教会に集いたい」と思ってもらえる教会に変えられていきたいし、同時に、あけぼの幼稚園や大井教会で育つ若者たちには、キリストの平和のビジョンのもとでいろいろな国の人たちと一緒に生きるチャレンジを胸に、どんどん海外に出かけて行ってほしい。その行き来の中で、ますます多様な人々がイエス・キリストで一つに組み合わされ、共に賛美をささげていく教会となることを夢見ます。

 

「キリストが実現された平和」は、わたしたちを「新しい人」に造り上げ、「かなめ石」であるキリストの上に「神の住まい」として共に建てあげていく福音です(エフェソ2・14以下)。「共に」教会を形づくる…という時の「共に」のイメージを、それぞれ具体的に思い描き、祈りを合わせていきたいのです。