賛美の衣 加藤 誠

先主日の総会において、新礼拝堂建築の具体が一歩前進しました。この一歩は、ただただ主なる神の憐れみによって与えられた一歩としか言いようがありません。主に心から感謝します。

 

私たちは七月の時点で行き詰っていました。それぞれが祈り願う「広さ」と「予算」とがかみ合わず、意見が分かれ、途方に暮れていました。しかし、概算見積もりに参加した建設業者の中から、私たち教会が考える予算に近い数字で建築を担ってくださる業者が立てられたのです。業者の方々は「一年前ならこの数字を提示できたかどうか分からない」と言われます。鉄骨の値段や高圧ボルトの納期などの問題が一年前に比べて落ち着いてきたのだそうです。私たちが手間取り、未熟さを露呈する中で、しかし主は最善の道を用意してくださっていました。その不思議な御業にただただ感謝です。嘆きと憂いにふさがれていた私たちの心に、主は「賛美の衣」(イザヤ61・3)をまとわせ、新礼拝堂建築に向かう扉を開いてくださったのでした。

 

これから実施設計を仕上げていくために、まだまだ多くの協議を重ね、合意を積み上げていく必要があります。設計士、施工業者の方々と良いチームをつくっていくために、ますます聖書に聴き、多様であることを喜びつつ、祈りにおいて一つとされる成熟した信仰が求められています。私たちに与えられた「賛美の衣」は、主イエスの福音宣教に仕えるためのもの、イザヤ書の言葉によるなら「打ち砕かれた心を包み、捕らわれ人には自由と解放を告げ知らせるため」(61・1)のものであることを大切に受けていきましょう。