礼拝を建てる祈り 加藤 誠

今月は「現礼拝堂感謝の証し」に、さまざまな年代の方に立っていただいてきました。大井バプテスト教会(その前身の滝王子教会の時代を含む)は戦後、五つの礼拝堂で主の日の礼拝をささげてくることがゆるされました。

「最初の礼拝堂(戦前から)」…大井楼の裏手にある旧い借家。畳敷二六畳の広間に座布団が敷かれ、正面には講壇とオルガン一台が置かれていた。

「第二の礼拝堂」…借家が隣家のもらい火で焼失したため、城南信用金庫のあたりにあった三川小児科医院を日曜日だけ借りて主日の活動を継続。部屋に入りきれない人が廊下にあふれて立ったまま話を聞いたという。

「第三の礼拝堂」…現在のトップの裏手にある吉村宅の居間を借りて教会学校と礼拝が行われるようになる。教師三名、園児十五名であけぼの幼稚園がスタート(一九四九年)。この時に教会用地として現在地六一二坪が購入された。一九四八年一二月には大谷賢二牧師をはじめ教会員全員が多摩川で浸礼を受けて、大井バプテスト教会が誕生。翌一九四九年、日本バプテスト連盟に加盟。

「第四の礼拝堂」…一九四九年一二月に連盟の支援で現教育館新館のあたりに完成した牧師館で、幼稚園の保育と主日の礼拝と教会学校が行われる。

「第五の礼拝堂(現在)」…一九五二年一一月、米国南部バプテスト連盟の支援を受けて献堂。六七年余り、一度も休むことなく礼拝がささげられてきた。

 証し者たちの言葉にあったように、建物が教会ではない。主イエスのもとに呼び集められた人びとが教会。一人ひとりの神に向かう真剣な祈りと心からの賛美がささげられるところに教会が建てられていく。日々、私たちの「礼拝を建てる祈り」において、礼拝堂は建てられていくのです。