共に揺さぶられ、建てられていく   加藤 誠

先週24日の臨時総会では一人の兄弟の献身表明を聞き、西南学院大学神学部受験に際しての教会推薦決議に臨みました。

「わたしに従いなさい。人間をとる漁師にしよう」という主イエスの招きにまっすぐ応えて、自分の生活をいま成り立たせている網を捨て、主イエスが用意される網を手にしていく、彼の深い決意に心を揺さぶられました。現時点で試験合格が約束されているわけでもないし、数年後の神学部卒業と同時にその後の「就職」が約束されるわけでもない。主なる神がどのような道を用意しておられるのか、まったく「白紙」なのです。しかし、その「白紙」に自分と家族をまるごと委ねていく。その決意を与え、わたしたち大井教会の交わりの真ん中に彼とその家族を立たせてくださった主の御業を感謝します。

 

「御言葉とどう向かい合って決意に導かれたのか?」、「生活は大丈夫なのか?」「家族はどう考えているのか?」「なぜ西南学院大学なのか?」「牧師という道をあえて選んだのはなぜ?」「バプテストの教会形成に深い関心を持った牧師になってほしい」「大井教会の一人ひとりも祈りと献金を通して参加するチャンスにしたい」。自分のことのように心配し、関心を寄せ、教会として何を考えるべきか。熱く、温かい議論が交わされた総会となりました。同時に、あの総会だけで終わらせてはいけない問いがたくさん含まれている献身表明であったと思います。「わたしは主イエスの福音の迫りにどこまで真剣に応えているのか?」「そもそも牧師(信徒)の素養とか、成功とか失敗とは何か?」などなど。一人の兄弟の献身を自分への問いと祈りとしていく。共に揺さぶられる中で、教会として建てられていく貴重な機会をまっすぐ受けていきたいのです。