すでに世に勝っている方 ~希望の灯~ 加藤 誠

三バプテスト(沖縄・同盟・連盟)の協議会に出席のため沖縄に出かけたのですが、ちょうど二五日の夕方、普天間基地ゲート前「ゴスペルを歌う会」に参加したところ、来ていた二人の小学生にとても励まされました。A君とK君という兄弟で、このクリスマスにバプテスマを受けるそうです。その準備の学びで牧師が二人と話した時のこと。「イエス様ってどんな方か知ってる?」「すでに世に勝っておられる方!」。「それって、どこで誰から習ったの?」「普天間基地前のゴスペルで歌う賛美歌で習ったよ」。

基地の前でたくさん賛美歌を歌う。それだけの集いです。けれども夕方、日が沈み夕闇に包まれていく基地を見つめながら天を仰いで賛美歌を歌っていると、歌詞の一つ一つの言葉が深く深く心に響いてしみこんでいくのです。

例えば二人はすぐ隣でこんな讃美歌を大きな声で歌ってくれました。沖縄出身の平良愛香牧師が作詞作曲した讃美歌です。

いたみを分かち合うとき ひとはいやされ 世界はいやされる

よろこびをわかちあうとき ひとはむすばれ 世界はむすばれる

どんなに とおくおもえても かならずその日は来る

どんなに むずかしく思えても かならずその日はなる

泣く者と共に泣き 喜ぶ者と共に喜ぼう さまたげるものはない

ミルクユ チュクルナ ウチスリティ(神さまの世界を一緒につくろう)

 

まるで天使がわたしの傍らで神さまの約束を歌ってくれているようなひと時でした。 そのような心にしみるひと時を、アドヴェントを前に備えてくださった神さまに、心から感謝しました。